「伝え方が9割」のなかの引用文がとても心に響きました。
技術的な内容のいわゆるビジネス系ノウハウ本ですが、この中で紹介していただいた
引用文がとても良いのでご紹介します。
「人生はどれだけの呼吸をし続けるかできまるのではない。どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ。」
この文は社会に溢れる多くの矛盾を笑いに変えた
アメリカのコメディアン、ジョージ・カーリン(アメリカ1937年-2008年)さんのものです。
そんなジョージが奥さんを亡くしたときに友人に送ったメッセージからの引用です。
この時代に生きる 私たちの矛盾
ビルは空高くなったが、人の気は短くなり
高速道路は広くなったが、人の視野は狭くなり
お金はたくさんつかってはいるが、得るものは少なく
たくさん物は買っているが、得るものはすくなく
家は大きくなったが、家庭は小さくなり
より便利になったが、時間は前よりもない
たくさんの学位をもっても、常識がある者はめっきり減り、
その道のプロフェッショナルと呼ばれるやつが増える一方で問題は一向になくならない。
薬が増えたのに、病気がなくなる気配はない。
飲み過ぎ、吸い過ぎ、浪費に走る。それなのにほとんど笑うことはないし。
スピードを出し過ぎるし、すぐに怒る。夜更かしをし過ぎるあまり、朝起きた時にはすでに疲れている。
読書しなくなった分テレビばかり、そして祈ることもめっきり少なくなった。
たくさん物を持つ、その一方で物の価値が目減りする。
私たちはおしゃべりが過ぎる。愛するということを滅多にしなくなって、いつのまにか憎むことばかりが増えていった。
私たちは生計の立て方は学んだが、生きることを学んでいないのだ。
寿命が増えただけで、真の意味で生きてなどいない。
月まで行けるようになったというのに、隣人とはトラブルばかり。
外側の世界を征服したところで、私たちの内なる世界はどうなんだ?
大規模なことは成し遂げてきたけれど、本当に善いことは未だ達成されていないだろう?
空気を洗浄したぶん魂を汚し、
原子核をも支配したが差別は一向に消えない。
たくさん書いているのに多くを学ばず、
計画は増えたのに成し遂げられていない。
急ぐことばかりを覚え、待つことを忘れた。
多くの情報を抱えるべくコンピューターを作り、
どんどんコピーを生みだしたが、コミュニケーションは減る一方だ。
ファーストフードのおかげで消化は遅く、体ばかりでかくて人格は極めて小さい。
利益利益で人間関係は希薄。
共働きで収入が増えた分離婚も増え、
見た目ばかり良い家が増えたけれど、その中は崩壊している。
手軽な旅行に使い捨ておむつ、モラルはなくなり、ワンナイトラブが溢れる。
太り過ぎの体を持て余し、死に急ぐため薬を多用する。
ショールームに物が溢れかえるなか、倉庫は空っぽのまま。
テクノロジーはあなたの元へすぐにメッセージを届けてくれるけれど、読むも読まないも、また消すのだって、今やあなたの指先ひとつですべてが決まる。今はそういう時代なんだよ。
忘れないで、愛する人と多くの時を過ごすことを。だってその時は、永遠には続かないのだから。
忘れないで、あなたに畏敬の念を抱く人たちに優しい言葉をかけることを。
だって彼らはすぐに大きくなって、いずれあなたの元を去ってゆくのだから。
忘れないで、側にいてくれる人に温かなハグをすることを。
だってこれがあなたが持っている1番の宝であり、しかもこれをするのに1円もかからないのだから。
忘れないで、愛する人に「愛している」と伝えることを。そのときどうか、心をこめて。
心からのキスと抱擁は、相手の心をも必ず深く癒してくれるから。
忘れないで、相手の手を握り、共にいる時間を慈しむことを。だってその人はいずれ、あなたの前からいなくなってしまうかもしれない。
愛するため、話し合うため、そして思いを共有し合うための時間を作って。
そしてどうか、これだけは覚えておいて。
人生はどれだけの呼吸をし続けるかできまるのではない
どれだけ心のふるえる瞬間があるかだ。
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